神明神社(神明皇大神宮)は、宇治茶の産地として知られる宇治市宇治の南西に鎮座されています。
その場所は、古くから栗隈越え(くりくまごえ)と呼ばれて、京都と奈良を結ぶ「奈良街道」が宇治丘陵を通過する峠の上にあたります。
そのために社名を「栗隈神明」(くりくましんめい)または、「くりこのしんめい」とも呼びました。史料によると、15世紀の初期かまたはそれよりも古くから、伊勢の御師(神宮関係の信仰指導者)によって、ここに伊勢の神が祭り始められたものと考えられます。
大木や古樹が繁茂する境内には、唯一神明造り(ゆいいつしんめいつくり)という伊勢の内宮・外宮と同様の本殿が二棟あって、それぞれ天照大神(あまてらすおおみかみ)・豊受大神(とようけのおおかみ)が勧請(かんじょう)(呼び迎えて祭ること)されています。
- 天照大神(あまてらすおおみかみ)、手力雄命(てぢからおのみこと)、豊秋津大御神(とよあきつおおみかみ)が勧請(かんじょう)(呼び迎えて祭ること)されています。
- 豊受大神(とようけのおおかみ)、瓊々杵尊(ににぎのみこと)、天太玉・命(あめのふとたまのみこと)が勧請(かんじょう)(呼び迎えて祭ること)されています。